『伊達軍記』全10巻(上中下)3冊揃/古文書 和本【22-0720】

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【状態】上中下3冊、蔵印あり、虫損あり
 
『国書総目録』や、それを発展・継承した国文学研究資料館の「国書データベース」にも収録されておらず、世の中に知られていない文献史料である。
江戸前期、仙台藩伊達家でおこったお家騒動「伊達騒動」をあつかった文学作品である。
題名に「軍記」とあるが、合戦をテーマとした、いわゆる軍記物ではない。
万治3(1660)、仙台藩主・伊達綱宗は、酒色にふけるなどの不行跡により、幕府から隠居を命じられ、幼少の亀千代(のちの綱村)が家督を相続した。
亀千代の後見役となった一族の伊達兵部と、家臣の原田甲斐は、伊達本宗家の横領を企てた。
同じく一族の伊達安芸は、これを幕府に訴え、寛文11(1671)、大老・酒井忠清邸で評定がおこなわれた。
しかしその場で原田甲斐は伊達安芸を斬り殺し、そして原田も殺害された。
伊達兵部は土佐に流罪となった。
「伊達騒動」は、浄瑠璃・歌舞伎の「伽羅先代萩(めいぼくせんだいはぎ)」や、山本周五郎の小説『樅ノ木は残った』の題材とされた事件である。
以下、『伊達軍記』の目次。
 
伊達軍記惣目録
 
    巻之壱
 伊達兵部少輔悪心発起之事
  ニ原田甲斐幼年危難之事
 
    巻之弐
 綱宗公山野通ひ之事
 
    巻之三
 綱宗公品川へ御隠居之事
  ニ伊達兵部・田村隠岐守後見と成事
 
    巻之四
 原田姦計之事
 
    巻之五
江戸之譜大場道益毒茶調之事
  附り浅岡忠貞之事
 
松前鉄之助が事
 ニ田村隠岐守理言之事
 
    巻之六
 於仙台伊達安芸捕刺客之事
  ニ釼持横山志賀等連判之事
 
 松前鉄之助忍の者を捕える事
  ニ神並三左衛門仙台へ下る事
 
    巻之七
 安芸訴状ニ付江戸評定之事
  ニ安芸再度訴状奉る事
 
    巻之八
 伊達安芸原田甲斐対決之事
  甲斐安芸及刃傷事
 
    巻之九
 仙府伊達之諸士終動之事
  ニ原田か臣片山隼人篭城を動る事
 
    巻之拾
 伊達家安堵之事
 

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